ゴルフ会員とは

ゴルフ場の運営形態

パブリックコースとメンバーシップコースとに大別されます。

パブリックコースとは、特定のメンバーへの優遇を廃して、お客であるプレヤーを平等に対応するコースの事です。公立と私立の区分ではありません。公立は大半パブリックコースですが、私立でも一部有ります。熊本でも、阿蘇ハイランドGC・阿蘇プリンスホテルゴルフ場・百花園ゴルフ場等がそうです。

一方、メンバーシップコースとは、会員権を発行して会員を募集、集まった会員を倶楽部として組織化、その倶楽部を中心とした運営を行うコースの事です。現在、日本では18ホール以上のチャンピオンコースの大半がメンバーシップコースとして運営されいます。何故なら、ゴルフ場の経営は収入の割に建設費の負担が大きく、会員権を発行する事による無利子の資金でこの建設費をカバーする事を意図しています。

尚、最近ではパブリックコースにおいても、来場者の定着化を計る為に年会費を徴収して割安にプレー出来る「友の会」制度が普及して来ましたが、倶楽部の組織化までは進まない様です。懇親コンペぐらいは開催される?

従って、以下ご説明させていただきます「ゴルフ倶楽部」及び「ゴルフ会員権」の事は全てメンバーシップコースに関係する事項です。

ゴルフ場の会社形態

現在、日本では大別すれば次の三つに分けられます。

 

  1. 社団法人会員制
    社団法人が経営主体であり、メンバーは社団法人の社員となります。メンバーの権利は非常に強く、反面経営責任を分担して負う事になります。但し、社団法人は公益性を目的とした団体として、昭和41年以降ゴルフ場関係には認可されなくなり、熊本県下には存在しません。
     
  2. 株主会員制
    上記社団法人に代替して登場した株式会社組織のゴルフ倶楽部です。株主=メンバーとして、ゴルフ場の経営責任を分担して負う会社組織としての一面と、他方ゴルフ倶楽部を組織化するという二面性を備えたメンバーとなります。株主総会への参加する権利、期間利益処分の決定権及びゴルフ場が解散する場合の財産分与の権利等を保有する事になります。但し、株券=ゴルフ会員権ですから、一定条件下第三者への譲渡は出来ても、ゴルフ場への返還請求は出来ません。熊本県では、熊本ゴルフ倶楽部の正会員及び熊本空港カントリークラブの正会員の大半が該当します。
     
  3. 預託金会員制
    ゴルフ場経営を目的とした会社が設立された後、会員募集という形で資金を集めてゴルフ場を完成させる。メンバーは「預託金」という無利子の預り金を提供した事になります。メンバーは出資者ではないので、ゴルフ場経営の参画は出来ません。専らゴルフ倶楽部活動を通して自分のゴルフライフを充実させる。元々ゴルフを楽しむ為に入会したのであって、ゴルフ場経営への口出しは野暮だ?との発想かと推察されるシステムです。
    日本の、熊本でも、ゴルフ倶楽部の大半はこの形態で運営されています。ゴルフ場経営が順調であれば何ら問題はないのですが、経営が揺らぐとメンバーの権利は曖昧となる欠点が有ります。

ゴルフ会員権とは何か

  1. 会員権とは、会員の権利書、即ち証書の事です。会員券は当人が会員である事を証明する会員証又はパス券の事です。
     
  2. 預託金会員権の場合、法律的には(1)ゴルフ場施設の優先的利用権、(2)譲渡及び預託金返還請求権、(3)会費納入義務の三種類の権利義務を内容とする包括的債権債務関係となります。要は年会費を支払って、コースを安く優先利用出来、かつオフィシャルハンディキャツプを取得の上、月例等のクラブ競技会への参加が可能。腕が上れば、倶楽部を代表して「インタークラブ選手権」更には「日本オープン」等全国レベルのオープン競技への道が開かれます。退会時には、ゴルフ場の了承の上、第三者への権利譲渡又は預託金返還請求の権利が発生する事になります。
     
  3. 株主会員制の会員権=株式は有価証券ですが、預託金会員権は有価証券とは認められていません。ゴルフ場会社と会員との間の債権債務契約であり、借用書に近い証拠証券と見なされます。従って、他だ単に会員権を購入しただけでは権利は不確定で、名義変更手続きを経てゴルフ場の承認を取り付ける必要が有ります。
    又株主会員制の会員権も購入したら自動的に会員になれる訳ではありません。株主はゴルフ場経営への参画が可能ですから、預託金会員制以上に入会審査は慎重なのが通常です。

ゴルフ会員権の種類

大別すれば、所有主体と使用可能日から次の4パターンに区分されます。

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  • 全日使用可能とは、コース定休日を除きいつでもプレーが出来る事です。平日のみ使用可能には、ゴルフ場により、土曜日使用可と土曜使用不可とに分れます。
     
  • 個人正会員権及び平日権は1会員権当り1口記名。法人権にはゴルフ場により1会員権当り1~3口位まで、特定の人のみ使用出来る記名と誰もが交互に使用出来る無記名が有ります。(無記名にすると誰もが使用出来る代わりにプレー費用のメリットが少なくなる。)2口法人権の場合、1口が記名もう1口が無記名という形式が一般的です。
     
  • 第三者譲渡における、個人権と法人権との間の種別変更の可否については、ゴルフ場により異なります。従って、法人所有のゴルフ会員権は、全て法人権に限定されている訳ではありません。法人としてご購入の際は、旧名義人が個人正会員の場合、可能であれば極力、法人権に種別変更する事をお薦めします。
     
  • ゴルフ場によっては、婦人権又はレディズ権と称して女性のみを対象とした会員権も在ります。

ゴルフ倶楽部について

  1. ゴルフ倶楽部は倶楽部規約又は会則に基づいて運営されます。通常、理事長をトップとして理事会及び以下のような委員会が設置され、活動が分担されます。

    A. コース委員会 コースの維持管理並びに改良に関する企画・立案
    B. 競技委員会 倶楽部競技の日程・規則・賞品及びローカル・ルールの制定・変更等の検討
    C. ハンディキャップ委員会 HDCの決定・変更査定
    D. ハウス委員会 クラブハウス及びゴルフ場用地内の諸設備に関する監督・助言
    E. キャディ委員会 キャディの待遇及び指導に関する監督・助言
    F. エチケット委員会 ゴルフ場利用約款の検討やエチケットに関する具体的な提言
    G. フェロシップ委員会 会員親睦の為の企画、会報及び記念誌の発行等の立案
  2. 倶楽部規約又は会則は一応どこの倶楽部にも存在しますが、実際の活動がどの程度活発かは倶楽部により千差万別です。少なくとも、英国を中心とした欧米の伝統あるゴルフ倶楽部と比較すれば、日本のゴルフ倶楽部の大半は”箱だけ立派で中身は貧弱”と言われる状況かと思われます。ゴルフ場経営母体の閉鎖性とメンバーの参画意識の低さに原因があると思います。

    倶楽部委員会の組織図は「CLUB COMMITTEE」としてクラブハウスのどこかに掲示されています。まず、その中から知人を探し出して、活動状況を直接聞いて見て下さい。又入会後、積極的に倶楽部活動に参画されれば、更に充実したクラブライフが送れるかと思います。

ゴルフ会員権の購入方法

大別すれば、次の二つのルートがあります。

  1. ゴルフ場OPEN時の新規募集及びその後の追加募集時にゴルフ場直接又は募集代行業者より新規に購入する。
       購入金額合計=会員権代金+入会金(含む消費税)
    この場合、会員権代金は定価販売です。(募集代行業者の斡旋手数料はゴルフ場より徴収)
     
  2. 第三者譲渡可能な既存のゴルフ会員権を知人又はゴルフ会員権流通市場で斡旋業者より購入する。
       購入金額合計=会員権代金+名義変更料(含む消費税)+斡旋手数料
    流通市場での会員権代金は、その時々の需給バランスにより変動します。又必ずしも斡旋業者を仲介させねばならない訳ではありません、友人・知人・親子の間でも譲渡は可能です。その場合、斡旋手数料は不要ですが、ゴルフ場での名変手続きを単独で行う事になります。
    流通市場での具体的な購入方法は、「ご購入フロー」をクリックして、ご参照下さい。

ゴルフ会員権の処分方法

  1. 大別すれば、次の二つのルートがあります。
    1. 預託期間が経過している事を確認の上、(通常、会員権発行後又は入会後10~15年後)ゴルフ場宛退会届及び預託金の返還請求を行う。(尚、前に述べた通り、株主会員権にはこの返還請求権はありません。)対象金額は証書に記載されている預託金全額。通常、申請より2~3ヶ月後に返還される。但し、預託金返還は民事上の契約事項の一つであり、自動的に履行される訳ではありません。ゴルフ場より一方的にに延期される事もあります。
       
    2. 名義変更が可能であれば、(通常、ゴルフ場開場から3年後)我々会員権業者又は知人に頼んでゴルフ会員権流通市場にて売却する。対象金額はその時々の相場価格で、常に変動します。
        手取金額=売却金額-斡旋手数料-ゴルフ場未納金精算額
      流通市場での具体的な処分方法は、「ご売却フロー」をクリックして、ご参照下さい。
  2. 上記のとおり、ゴルフ会員権はいつでも自由に処分出来る訳ではありません。預託期間内であれば返還請求を受付ませんし、名義変更手続きも、ゴルフ場が承認しなければ流通市場で売却する事も出来ません。ご購入の時から、処分の可能性についてチェックされる事をお薦めします。ゴルフ会員権が資産性を保持する為には、この換金性をどう保持するかが大切な事です。
     
  3. 又返還請求も流通市場での売却も双方可能な場合、どちらを選択するかは税効果も考慮に入れて下さい。尚、税効果の制度は平成26年03月31日付で終了となった。
    (事例紹介) 平成3年当時、あるゴルフ倶楽部の会員権(額面:80万円)を会員権代金300万円・名変料30万円で購入、今回流通市場で60万円で処分する場合(本人年収が約800万円を仮定)

    (1) ゴルフ場へ返還請求を行う場合 額面=預託金額として 受取額  80万円
    (2) 流通市場での売却処分の場合 手数料3万円が掛かり 受取額  57万円
    (3) 市場売却での税効果 売却差損282.9万円の15%前後 還付金約42万円
    (4) 従って市場売却での合計 (2)+(3)=として 受取額  99万円

    上記事例では市場売却が返還請求より19万円も優利となります。返還請求を選択した場合、税効果が機能しない事がミソです。

ゴルフ会員権の親子間継承について

ゴルフ会員権の親族(第2親等内)への名義変更は、第三者への譲渡と比べると、手続きも簡単で、名義書換料も割安に設定しているゴルフ場が大半です。(但し、ゴルフ場毎に事情が異なりますので、個別に確認が必要です。) さて、税務対策上、次の3通りの方法が有ります。

  1. 生前に贈与する。 (贈与を受けた方が、贈与税の支払対象となります。)
    1. 贈与税は1年毎に課税され、1人当り110万円の基礎控除が受けられますので、時価300万円以下の複数の会員権を複数の年次に分けて子供へ贈与される場合は、税額も少なく効果的です。尚、平成15年01月01日より可能となった相続時精算課税制度(非課税枠2,500万円)適用の場合の説明はここでは省略させていただきます。
       
    2. ・課税対象金額=会員権の時価×70%-110万円(基礎控除)
      ・支払贈与税額=上記課税対象金額(A)×税率(B)-控除額(C)

      基礎控除後の課税金額(A) 一般贈与 特例贈与
      税率(B) 控除額(C) 税率(B) 控除額(C)
      0~200万円以下 10% 0万円 10% 0万円
      200万円超~300万円以下 15% 10万円 15% 10万円
      300万円超~400万円以下 20% 25万円 15% 10万円
      400万円超~600万円以下 30% 65万円 20% 30万円
      600万円超~1,000万円以下 40% 125万円 30% 90万円

      特例贈与:直系尊属(父母や祖父母など)からの贈与により財産を取得した受贈者(贈与を受けた年の1月1日において20才以上の者に限ります)については「特例税率」を適用する。
       
    3. 時価×70%から基礎控除110万円を超える金額のゴルフ会員権の贈与を受けた時には、翌年の2月01日から3月15日までに贈与税の申告書を税務署に提出します。

     
  2. 生前に親子間で売買する。 (売却された方が、譲渡所得税の申告対象となります。)
    1. 上記1.贈与と紛らわしい為、売買契約書を取り交わし、代金決済も明確にしておく事が大切です。(当社は、この事を明確化させる為、敢えて仲介を仰せつかる事も有ります。)
    2. 売却された方は、譲渡所得申告の手続きが必要です。詳しくは、ゴルフ会員権と税金(個人所有の場合)をご参照下さい。
       
  3. 本人死亡の後、相続資産の一部として子供に相続させる。 (相続税の申告対象となります。)
    1. ・ゴルフ会員権の課税評価価額=時価×70%
      ・相続税の基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人数)
       
    2. 相続税計算は、配偶者税額軽減等個別事情も多く、今回説明の本意ではありませんので省略させて頂きます。基礎控除額の規模から推定すれば、地方においては対象となる人はそう多くはないと考えられます。
       
    3. ただ、本人死亡の場合、ゴルフ場での名義変更手続きは複雑化します。通常、法定相続人全員で署名捺印して作成した相続同意書を印鑑証明書添付の上提出する事となります。更には、遺産分割協議書等の作成がなされない場合、後日揉める元となる可能性も少なくありません。

以上、税負担から見てどれが有利かは個別事情により異なりますが、年会費の支払い等もあり、手続き面からすれば本人がプレーをなされない様になった時期に1.贈与又は2.売買で対応される事をお奨めします。

尚、1.贈与又は3.相続で継承されたゴルフ会員権を後日第三者に売却される場合、2.売買と同様に譲渡所得申告が必要です。その時の取得価額は、継承時の時価ではなく、先代の取得価額が基準となります。従って、先代の購入時の関係書類も一緒に継承される事をお奨めします。
        ・取得価額=先代の購入価額+先代の名変料+先代の購入手数料+継承時の名変料
        (尚、支払った贈与税又は相続税の相当部分は取得価額には含まれません。)

ゴルフ会員権の流通市場

  1. 通常18ホールのゴルフ場でメンバー数は1000~1500名、年間4%前後のメンバー移動が起こります。従って、1コース当り年間40~60件、月平均3~5件の名義変更がなされる事になります。株式市場と異なり、連日名義変更がなされている訳ではありません。名義変更は非日常的・例外的事務処理事項であり、ゴルフ場によっては3~4ヶ月間名義変更が全く行われないケースもあります。
     
  2. 又ゴルフ会員権流通市場は、株式市場における取引所の様に、一ヶ所で集中取引される訳ではありません。我々斡旋業者が売り手と買い手を個別にマッチングさせて、売買交渉を成立させています。手続きを厭わず自らなさるのであれば、友人同志での名義変更も可能です。法人権における記名者の移動・親子間の移動・知人間の移動等斡旋業者が介入しない名義変更も全体の2割前後存在します。
     
  3. 斡旋業者自体も、免許制とか登録制で国家の管理下に置かれている訳ではありません。電話と机さえあれば誰でも開業可能な商売です。従って新規参入も廃業も多く、情報不足から眉をひそめる様な取引が横行する事も有ります。どうか実績と信用ある斡旋業者にご用命下さい。

コース選びのポイント

  1. 経営母体及び経営内容の確認
    メンバーとなる為に少なからぬ投資を行う訳ですから、日頃から経営母体会社の動向には注意を払うことが大切です。ゴルフ場の経営内容の開示というテーマについては、現在のところ残念ながら閉鎖的なゴルフ場が大半です。従って、正直なところ一般メンバーですらよく分からない現状下、昨今一部に無責任な風評が飛び交うことも事実です。疑問が出てきたら、遠慮せずに直接ゴルフ場の首脳陣に質問されるか、信頼のおける斡旋業者にお尋ね下さい。今後、この経営内容の開示は重要な課題と言えます。
     
  2. 倶楽部運営
    メンバーシップ制である以上、メンバーの立場に立った運営がなされる事は当然です。エントリーの取り易さ・ビジター同伴の可否・プレー料金設定状況・年会費・会員名簿の発行有無・メンバー数等々をチェック。やはり既メンバーの感想を聞くのが一番ですが、知り合いがいない場合、我々斡旋業者にお尋ね下さい。 又周囲の友達はどこのゴルフ場のメンバーか事前に確認される事も大切です。メンバーの中に既に友達が多いと、楽しさも倍増することでしょう。
     
  3. コース内容
    熊本では事前に一度もラウンドする事なく会員権購入を決断なさる方は極めて希ですが、(新規開場の募集時を除く)それでも当初はクラブハウスに目を奪われコース自体はどこも同じ様な気がします?長く付き合えば付き合う程、コースの中味が重要なポイントです。コースメンテナンスは十分か・レイアウトは自分の体力に合っているか・春夏秋冬幾度プレーしても飽きないか等々自問して見て下さい。
     
  4. アクセス
    何の為に、どれくらいの頻度でプレーに行く予定か。ホームコースを有効利用する為には、出掛けるのに無理のない距離のコースを選ぶ事です。目的によってご自宅からの適度な距離があると思います。もっとも、熊本はこの10年でどこのゴルフ場へのアクセスも格段に改善されてきたと思います。

ゴルフ会員権の流通価格

  1. 開場当初の売り出し価格(募集価格)は、周辺ゴルフ場の流通価格(相場価格)を参考にしながら、「総建設費用」÷「募集予定人数」=募集価格で割り出されるます。例えば、総建設費用(開業経費を含む)が50億円、募集予定人数が1,000人であれば、募集価格は5百万円となります。
     
  2. その後の流通市場での価格形成は、売り手と買い手の需給バランスにより決定されます。即ち、買い希望者が多く・売り希望者が少なければ価格は上がり、反対に買い希望者が少なく・売り希望者が多ければ価格は下がる事になります。メンバー数が多いと、どうしても一定数の処分予定者が常時出てくる為、割安な価格形成となる傾向があります。
     
  3. 「流通価格が高いゴルフ場ほど、良いゴルフ場か?」と言えば、必ずしも断定は出来ません。現時点での流通価格には、これまでのゴルフ場毎及び会員権毎の個別的経緯が反映されているからです。熊本県でも、ゴルフ会員権に明記されている預託金の金額は10万円から2,000万円までの幅があり、預託期間も差異がある上、預託金返還請求の裏付けとなるゴルフ場の信用状況も個々に事情は異なると思われます。
     
  4. 購入時には、価格は最大のポイントではありますが、ただ単に横断的に価格のみを比較するのは無意味であり、ゴルフ会員権毎に個々に基準が異なる事を申し上げたかった次第です。尚、同一ゴルフ場の時系列による価格推移は、購入時のタイミングを計る上で当然チェックされるべきか思います。

ゴルフ会員権購入の採算計算

  1. ゴルフ会員権を購入し、ある倶楽部のメンバーとなってゴルフライフを楽しむ満足度を全て客観的な貨幣価値に換算する事は不可能な事です。それは、丁度気に入った飲み屋にボトルキープをする時、飲み代が割安だから?が第一の理由でしょうか、そのお店の中の自分に何かサムシングを感じるからではないでしょうか。
     
  2. それでも、ここではあえて、株式とか不動産とかと同様に、投資としての視点から整理して見ました。ゴルフ会員権は、自動車の様に歳月と共に減価償却される訳ではありませんが、会員権価格そのものは、その時々の需給バランスによって変動する資産です。従って、採算計算は、(1) 購入価格と将来の売却価格との差の部分、すなわちキャピタル・ゲインと(2) メンバーライフ期間中の採算メリットを合算したものという事になります。
     
  3. ご承知のとおり、ゴルフ会員権市場は平成2年第一四半期をピークとした高騰を見せ、現在はまだその後の下降局面の最終段階にある状況です。上記キャピタル・ゲインで大儲けした人がおられる反面、含み損を抱えておられる人も多々いらっしゃるのが現実です。
    ただ、今後ご購入される方からすれば、この種のリスクはかなり小さいと考えられます。最近のゴルフ会員権価格は、概ねゴルフ場の再調達価格の1/3~1/5の水準にあります。もっとも、ゴルフ場会社が倒産すれば会員権は紙屑同然ですから、経営母体の信用チェックは大切です。
     
  4. 通常、ご購入時の合計金額は次のとおり。
      購入金額合計=会員権代金+名義変更料(含む消費税)+斡旋手数料
    費用化されるのはゴルフ場へ支払う名義変更料(含む消費税)と業者へ支払う斡旋手数料の部分。又メンバーになられると年会費が発生します。熊本県の場合、ゴルフ場により無料~30千円/年が必要。これらの費用をプレーに行かれる際のビジターとメンバーとのプレー料金差額(通常、土日曜及び祝日であれば、1回当り7~15千円)で回収すると考えれば、
    • 月1回プレーに行かれる人で、3年6ヶ月前後
    • 月2回プレーに行かれる人で、1年8ヶ月前後
    で回収可能となります。
    2~4年で回収可となれば、悪い投資ではありません。もっとも、月数回プレーに利用する事を前提にしていますので、その事をお忘れなく!
     
  5. 最近は、「定期預金にお金を預けておくよりは・・・」という動機から、ご購入を決断されるケースもよくあります。

ゴルフ会員権と税金(個人所有の場合)

ゴルフ会員権は、ご購入時には消費税を除き税金は関係しません。(会員権代金及び斡旋手数料の消費税は内税方式です)売却時に譲渡差益に対して、譲渡所得として総合課税の対象となります。毎年、前年度分を2月16日から3月15日迄に所轄税務署に確定申告書を提出しなければなりません。

[譲渡益が出た場合]
保有して5年以内に処分したのであれば「短期譲渡」、5年超であれば「長期譲渡」となります。税額計算は次のとおり。

  1. 短期譲渡の課税対象額=売却価格-(購入価格+名義変更料+斡旋手数料)-50万円
  2. 長期譲渡の課税対象額=短期譲渡の課税対象額×1/2

<総合課税としての所得税計算>
  所得税={(他の年間所得+(1)又は(2))-所得控除}×所得税率-税調整額
*1.50万円は特別控除。但し、1人・1年間の基礎控除、件数に関係なし。
*2.所得控除は、本人の基礎控除・配偶者及び扶養親族控除・社会保険控除等々

[譲渡損が出た場合]
会員権を売却し差損が発生した場合、他の所得と損益通算が出来る為、差損の分だけ課税総所得金額が少なくなり、税金の還付対象となる事もあります。課税所得は、個別事情があり一概には述べにくいのですが、所得税及び住民税を合せれば平均的には、年収600万円の方で差損の10~15%前後・年収1200万円の方で差損の20~25%の還付が期待出来ます。詳しくは、税理士にご相談下さい。
損益通算の制度は平成26年03月31日付で終了となった。